娘のエーちゃん化

コニチハ! 神戸より、カナです。川の中で昼寝するイノシシの親子を見ました東灘区。部屋中を拭き抜けます六甲おろし。しゃにむにうまいです「うまみや」*1の弁当。

トンビさん、おめでとうございます!! ドンドンドンパンパンヒューヒュー! びっくりしたあ。やっぱり「七人」が精神的な支えとなってふたりめを、ええ。とかって嘘ついて答えてください、また日本民間放送連盟賞優秀賞など受賞されたらインタビューで。お腹、次に会ったらチューさせてくださいね。
ホチャキスさん、「おかえり」をありがとうございます。てでーまー! いつかお目にかかる機会があるかと思います、機会を作ります、肉を食いたし思想を知りたし。よろしくお願いします。
初々さん、金曜にメールして「日曜に友だちと京都行きます、ご飯食べましょう、場所お任せ」だとか、5番出口と伺っていながら2番出口の外で呆けてたりとか、いきなり失礼ばかりですみませんでした。素敵なOh万歳!弁当でしたね。また近日中に、うちの子も交えて会うつもりです、勝手に。オットさんにお目にかかる方が早いかしら? これから「ご近所さん」、どうぞよろしく! そしてオットさんとおふたりで、想像を絶するご親切にお申し出の数々、心より感謝しています。
アイリちゃん、がばちょさん、元気? まあのんびりしてくださいね。なにをしてても地球はまわってるし、そしてここはいつでも「居場所」のひとつです。


というわけで、先月19日にぶじ(というかなんというかともかく)神戸市民となりました。その週末から、ツレとふたりで参加するべく運命づけられていた起業セミナーが始まったこともあり、娘(2歳11カ月)は週の半分以上をツレの実家の和歌山で預かってもらうことに。まあ、毎週4日ぶりに会う娘の、万度どえらくしっかりしてくること! しかも口調が、見事に……。

最初、「ちょうちょ、いたぜー」とか「あめちゃん、こっちにも、あるぜー」とか「しょーしぇーじ、もうないぜー」と話すようになった娘を、(あら、いつの間にハマっ子ふうに)と面白がりつつも、(でも、いったいどこで覚えたんだろう?)と訝っていた。が、ある瞬間、了解した。あれは、いま親よりも長い時間ずっと一緒にいる、「じいじ・ばあば」の喋り方。
ニーニャのじいじの生まれは高野山の奥の龍神村。ばあばは本州最南端・珊瑚礁もある串本。大きく隔たった山と海だけど、共通点は「陸の孤島」。そこで、かなりオーセンティックというか、特徴的な和歌山弁をふたりとも操る。その最大の特徴は、「ザ行」の発音が「ダ行」になる点。インド人が発見した数字は「デロ」で、子供に人気の巨きな動物をうたったあの童謡は「どーうさん」。散歩後の食卓の会話は「ちょうちょ、いたで」「飴ちゃん(なぜ「ちゃん」付けなんだろう?)、こっちにもあるで」「ソーセージ、もうないで」となる。

娘は2年半、和歌山弁のネイティブ・スピーカーと日常的に接することなく成長した。英語なんかでヒヤリングの耳が決まるのは3歳までとかいう広告を見たことがあるので、それを鵜呑みにすると*2、ニーニャの耳は「和歌山型」になるには遅きに失した、と推測される。なので「ザ行」と「ダ行」の発音上の混淆はない。
が、語法というか「話し方」は、初めて紺のスーツを着た大学生が入社試験で突如「ワタクシは御社の将来性に」などとスクエアに話し出せたり、お笑い好きの関東人が「ありえへん」を連発するようになったり、コンサート後の矢沢永吉ファンが軒並みエーちゃん化するのからもわかるように、たぶん後から、なんぼでも、わりと楽に習得できる。
つまり、娘は、帰国後の濃密な和歌山での時間のあいだに、和歌山弁的語法を習得しちまったものの、和歌山弁的発音の混淆をマスターできなかったため、標準語的発音で和歌山弁を使っている。ということなんだと思う。


昨日もまた、4日ぶりに娘に会うため、駅に迎えに行った帰り道。「しゃくら」(実家で飼う犬の名前、正しくは「さくら」)の散歩時の光景、迎えの電車内で食べたもの、ばあばの誕生日に従姉妹たちが来たこと。ちっちゃな身体で飛び跳ねるおうにしてどこまでも必死でいっぱい話してくれる、その言葉がいちいち、「ミニミニじいじ・ばあば」。おかしくてアッハハヒと笑いながら、義父母がそこまでこの子を愛して手元においてくれていることを、深く深く実感する。
思うにそれもまた、日本へ帰ってくることを決めた、大きな理由のひとつだった。ファミリーがいること。夏休みやクリスマスに、マドリードの誰もいない公園で、ぽつねんとふたりぼっちにならないこと。

さあて次は、長崎のじーちゃんばーちゃんにも会わんばね!

*1:「震災前までは東灘区にあるJR摂津本山駅前のレストランとして営業していましたが、震災後は東灘区の各地で、お持ち帰りレストラン(お弁当屋)として営業しています。」from「神戸観光」

*2: しかしこういう「科学的事実」や、「モンドセレクション最高金賞受賞」や、「全米No.1大ヒット」を見かけたら、いったいどうすればいいのですか?