プロローグ

ありがとうございます。いつも口数少な目のディエゴパパ、ペドロからのメールを、紹介させてください。

カナ、この数日で君に起こったこと、心から残念に思っています。できれば、できるだけ早く元気を取り戻して欲しい、そう願っています。実はたくさんのファミリーが同じ経験をしていて、そして多くの場合、それは新しい赤ちゃんのプロローグであるといいます。そしていま現在は、今回の出来事によって、君の家族や友人たちとの絆がいっそう深まるのだと思います。僕たちのファミリーも、もちろん君たちは知っているだろうけど、いつだてどんなサポートだってするからね。君たちファミリーの3人に、キスを贈ります。


追伸:オマケ。人生についての、ひとつの素敵な捉え方にリンク。


悲しいことってたぶん時間がいちばんの薬で、でも、同じくらい「物語」も有効だ。コメント欄で教えてもらった「忘れ物をしてきた」という話、ペドロが言った「プロローグ」という話に、すっと顎のあたりを支えてもらった気がする。だいじょうぶ、前を向きなさい、と。

友人たち、日本の家族、兄、兄嫁。この一週間のあいだ、毎日メールやSMS(携帯メッセージ)が届いた。たくさんのひとが、悲しみを共有してくれて、それぞれが思う最高のやり方で、私を慰めようとしてくれる。辛い自らや肉親の経験を話してくれた方も、たくさんいらっしゃった。まさかそんなに「つながってくれている」なんて。忘れてた。知らなかった。無数に差し伸べられる手に支えられて、深みにはまる前に歩き出せていた。

妊娠自体も嬉しかったし、こうして友人や家族との絆を深めるという置き土産までもらった。どうもありがとう、エル・ニーニョ(あの子)ちゃん。
んでもって、そういうセンチメンタルとはちっとも無関係に本日も大好評反抗期のラ・ニーニャ(あの女の子)ちゃん(2歳ともうすぐ半)、保育園の帰りにディエゴんちに寄りたいと号泣してはやれやれと仕方なく抱き上げた私の胸に思いっきり吐き、駄菓子やでミッキーのパラソルチョコを買いたいと店の前で号泣してはまた吐き、知り合いの和食店に行ってはつむじをまげて志村けんよろしく味噌汁をドバーッと吐き出し…。悲しみに浸る間もないように気を遣ってくれて、ほんとありがとう。んーでも、もうよかばい(笑)。


おしらせ:来週と再来週は、おそらく更新できないと思います。楽しい用事です。その次で、ご報告しますね!