寝汗に思う。

 今からバスに乗っておいしいもん食べに行くぞ〜!お〜!


 寝苦しい夜が続いています。毎日、Tシャツの首まわりをぐっしょり濡らし、怒りながらおぼろに目を覚ましてシャツを脱いでいるヒコ。気付いたらフルチンになっていたりもします。寝汗にまみれたシャツや後頭部って、幼児ながらもけっこう臭いんですけど、なんか嗅いじゃうのが、我ながらおかしい。もちろんヒコのしか嗅ぐこともないと思うのですが、変な話、「寝汗を嗅いでも腹が立たず、臭いと思いながらもおかしいやら愛しいやらと思わせてくれる人がこの世にいる」ってことが、最近妙にありがたくて、それだけでももう、自分にとっての「子育て」は大いに報われたという気がしています。
 子育てについて語りだすと、自分も含め、どうしても大変なことや困ったことを書くことの方が興に乗っちゃうし、書いてしまえばそうやってマイナス面がぼわっと浮かび上がってくるけど、でも、小さい人たちと触れ合って暮らす言葉にならない喜びは、…そう、とても言葉になりにくくて、できたとしてもあっけなく終わるし、しかも「臭くて幸せ」なんて書いちゃうとわけわかんないし、ましてや人様に読んでもらえるように「幸せ」を書くのは、これまたかなり難しい。

 もうすぐ4歳。ということは、もう4年も一緒にいるんだなぁ。「石の上にも3年」と言いますが、最初の1年はあまりにもグラグラで、ぜんぜん「石」じゃなかったと思えば、なるほど「3年」はたしかに何かのステップなのかもしれません。近ごろヒコをまじまじと見つめることが時々あるのです。ほぉ〜、人間だぁ〜、育った〜、なんかいいぞ〜、よかったなぁ〜って。そんでもって、後頭部を嗅いでみるのでした。