つっかけでも

 子どもには特別な視力があるに違いない、ということを以前のエントリーにも書いたのですが、今朝もそれは起きました。ヒコを抱っこして、毎朝恒例のオートミールを食べさせながら新聞を広げているとき、「ああ〜っ! ほら〜っ!」と、弾けんばかりのヒコの歓声が。

 

 中高年に…? いやいや、


 うわ〜!ストライク! つーか、小さいんですけど! 3センチ四方なんですけど!

 私の目にはまったく見えていなかったこれが、ヒコの目にはものすごい輝きをもって迫って来たようです。ということで、ゴールデンウイーク最終日のお出かけは、福岡の「かしいかえん」(かなり渋いところらしい)に決まりです。

 すべてのものは、目の前にある。

 それは、私の信条のひとつでもあります。見てるか見てないか、見えてるか見えてないか、見ようとしているかそうでないか。
 ヒコといると…ほぼおなじ場所にいるというのに、見えている世界がどれほど違うものなのかと愕然としますが、一方ではそのことが少しでも実感できるので、ありがたいです。
 
 先週末は、ホッチキスさん家にお邪魔しました。4ヶ月のウニャ子さんが非常にかわいかったです。そして「赤ちゃんって、こんなに楽な気持ちで接することができるものだったっけ?」と思いました。人の子であることを差し引いても、です。ヒコが赤ちゃんだったころの、あの「オールウェイズ背水の陣」みたいな気持ちは、なんだったのだろう??? でもそれは、本で読んだりして習得できる感覚では決してなくて、どうにかこうにかでもヒコと3年半を過ごしたから、味わえる感覚なのでしょう。
 ずいぶん昔のちょうど今ごろ、久住や黒岳に登ったことを思い出しました。それまでの「登山」経験と言えば、長崎の町にある山の遠足くらいだったのに…。ヘトヘトになった2泊3日の帰り道、あらためて見る長崎の山が異様に低く見え、散歩がてら、「つっかけ(サンダルのこと)」で登れるような気さえしました。それに、よく似ていました。