なまんだーぶ、ねむいでーす

今週日曜にまた雪が降ったマドリードです。♪今年の冬はとても寒くて長いから〜*1、例年に増して「生き延びるだけで、よし」。スペイン生活10年にして初めて財布をすられたり、親知らずの激痛に悶絶したりしながら、私はいま3週間にわたる頸と腰のリハビリに通っているところです。さて、うちとこのニーニャ(2歳2ヶ月)ですが、彼女の今週の「はじめて」は、おしゃぶりでした。

彼女は指しゃぶり派、というか、私がおしゃぶりを与えるのを躊躇しているあいだに指をしゃぶるようになったのだな。はじめ右の人差し指を器用に奥まで入れていたのだが、日本帰省時に1歳上の従姉妹が親指をしゃぶっているのを見てから、「そうか!」というかんじで、俄然親指に変更。ちなみにスペインでは指しゃぶりはすごく見た目が悪いらしく(たとえば「自慰行為」と同視されてるんじゃないかと思う、本気で)、ほとんどの子がおしゃぶりをしている。だからニーニャはそれまで、他の子がどうやって指しゃぶりをしているのか、見たことなかったのだと思う。

ともかくそれで、生後9ヶ月からめでたくスタンダードな親指しゃぶりに変更。その後、眠いとき、不満なとき、心配なときなどは、たいがい右の親指を口の中に入れている。だけど13ヶ月で通い始めた保育園では、手づかみ食事と同様に指しゃぶりを徹底的に矯正されたらしい。その後、園ではまったくしないそうだ。シエスタのときも。家では、好きなだけ指をしゃぶっている。そして私もツレもあまり矯正する気がないので、そのまま今日に至るのでした。

矯正しないとはいえ、歯並びが悪くなる*2とかいう話を聞いたことはあるので、自然にやめるんならそれがいいかなあと思っていた。すると一昨日、突起のあるおもちゃを口に含みながら「チュペテー(=おしゃぶりのスペイン語)」なんて言っている。「ほしい?」と訊くと、なんだか満面の笑みで頷く。うっしゃあそれなら、と、「肌の弱い子にも安心、風穴つきおしゃぶり」というAVENT社の6ヶ月以上用、といのを買ってきて「ハイ」と渡した。しばらく恥ずかしそうにこちらを窺っている。それからパクッ、とくわえた、その格好があまりに赤ちゃんっぽくて可笑しかったのでゲラゲラ笑ったら、プライドを傷つけられたらしくポイと放り投げてしまった。さあて、これから使うのかねー?

ところでニーニャの場合、寝つきに欠かせないのが、この指しゃぶりと、私の髪のゴム。いま気づいたけどゴムへの執着は、保育園で指しゃぶりを禁止されてからだな。最初は自分の髪をゆわえていたゴムをとって手首に巻いていたが、短いゴムなので手首にぎゅーと食い込んでしまう。なので、私の髪のゴムをもってもらうようにした。それ以来、髪のゴムを手先で確認しながらじゃないと、安眠できない。うつらうつらしながら、まるで念仏を数えるたびに数珠を繰っていくかのように、右手首のゴムを左手でまわしている。その右手の親指はもちろん口の中なので、腕のあたり全体をまるで知恵の輪みたいにこんがらかせて寝ている。たぶん、スヌーピーに出てくる男の子の毛布と同じ、なのだけど、髪のゴムはかさばらないしいくつでも代わりがあるのでちょっと楽です。これから「寝つきグッズ」でお悩みのお母様にお薦めよん。しかし、どうせなら数珠にでもするかなあ。この調子だと、幼少のうちにかなり功徳を積めそうだわ。

*1: ブランキー・ジェット・シティの曲は冬によく似合うな。

*2: ちなみに先日初めて歯科に診てもらったら、ニーニャの下の前歯は2本少ないことが判明。なあにカアチャンなんて上の前歯の両サイドは永久乳歯だぜ!