着たらダメさ…。

supply72009-01-16

 ヒコの「男子度」はとても高く、先日保育園を休んでまで参加した「消防出初め式」では、ふんどしや腹掛けでまといを振り回したお兄さんたちが強烈にカッコ良く思えたらしく、その後、家でパンツ一丁(時にフルチン)になっては「じょもでしき(出初め式と言えないらしい)」とつぶやきながら、棒を振り回しておられます。そしてどうやら、生まれつきの色男のような気がします。それも、本人が気付いていないタイプの、いちばんやっかいなやつ。「視線の送りかた」「話しかけかた」「人の顔ののぞきこみかた」「肩の叩きかた」「気の使い方」「イヤな空気の切り替えかた」などが、ほとんど天才です。そこに「男子っぽいバカさ加減」「祭り好き」などが加わり、怖いものなし。日々彼に接しながら、「これ、若い女子はやられるな…」と、将来、彼の網に引っかかるお姉さんのことを思いやってしまいますが、ひょっとしたら、よりうわての女子に、こっぴどく引きずり回される可能性だってあるので、どんな彼女を連れて来るのかが、今からとても楽しみです。
 赤ん坊のころから、極めて明解に好きな女性のタイプがあるのは、ここでも書いたことかもしれませんが、ヒコが好きなのは「ちょっと派手で『女子度』の高い格好やメイクをした、どちらかといえばクール目の美人」です。そうじゃないお姉さんを追いかけても行くので、ストライクゾーンは広そうですが、煎じ詰めればこんな感じです。私が普段、まったく「女子度」の低い格好をしているので、たまにスカートをはいていると「これなに?」っていうくらいですから、母に似たものを好んでいるわけではありません。顔の好みだって、私のタイプとは違います。好みや性癖など、いろんなものは、やっぱり生まれつきなんだな…と思っていた矢先、ヒコの嗜好を強く裏付けるできごとがありました。
 その日は知人のお葬式に行くところだったのですが、黒いストッキングをはいた私の足をまじまじと見つめ、「これ…いいね…」と一言。寒かったし、一度実家に行こうと思っていたので、その上からジーンズをはこうとしたら「着たらダメさ…。こんまま(このまま)がいいさ」と、ご執心。「あらそーお?」と受け流しつつ、心の中では「そこか!君のツボは!黒いストッキングなのか!」と大爆笑。いや〜、三つ子の魂百まで。彼の「男子人生」が、実に思いやられます。