青い淵の人

supply72009-01-02

 ずいぶん遅れてしまいましたが(実は4日)、あけましておめでとうございます。
 さっそくですが。
 行ってきました。ホッチキスさん家の第2子、ほやほやのウニャ子さんに会ってきました!常にバタバタしている3歳児を見慣れた目には、まるで別の生物のような小ささと静けさ。そう、「静けさ」というものに実体があるとするならば、その分子原子をキュウゥゥゥゥ〜っと集め固めたような存在感でした。そして確実に、この世に人間として呼吸をしているのに、まだ名前が無いという不思議さ…。新生児だけが持つ、吸い込まれるような輝き。
 そして驚いたのは、目の中に「青い淵」が見えたことです。去年、私は生後間もない猫を拾ってしまいましたが、その時、飽かずに見つめたのが、彼女の目の「青さ」でした。ほんの数日でいつの間にか消えてしまったのですが、小さな小さなころの彼女は、深くて深くて、あまりに深くて、限りなく黒に近いような…それこそ底の見えない淵のような青い目をしていたのです。それは、あとで知ったところでは、別段驚くべきことでもなく、単なる成長の一過程に過ぎないということらしいのですが、あの「青」は、私の中にえも言われぬ印象を刻みました。
 ヒコが生まれた時は、静かな気持ちで彼の目を覗き込むなんて余裕は無かったのですが、今回、ウニャ子さんを抱っこしてみると、なんとまぁ、あの淵が目の中にたたずんでいたのです。「え!人間にもあるんだ!」と、失礼ながらも思いましたが、動物という点では共通しているのでしょうか。
 まだ、数えるほどのものしか見ていない眼に、これからたくさんの楽しいこと、美しいもの、愛すべき人々が映りますように!

(写真は産院すぐそばの、ナイスな通り。「江戸城」とか「鶴富屋敷」ってのは、その…、個室付き公衆浴場ってやつですね。いろんな意味で生命力にあふれたエリアでした。)