寡黙な王子は地球を救うか?

 こないだの日曜日は、待ちに待っていたはずのおゆうぎ会でした。まぁしかし、かなり覚悟していた通り、「力強いダンスをご覧ください」とアナウンスされた「ゴーオンジャー」は、ダンスも何も、終止腰が抜けたように座りっぱなし。主役と呼んでもいい「キャベツ王子」をまかされた「やさいのパーティおおさわぎ」でも「おおさわぎ」どころか、終始棒立ち無言のヒコでした。はずかしかったそうです。大人だって、ホールいっぱいの観客に注目されたら固まっちゃいますから、無理もないってことで。その代わりと言ってはなんですが、おゆうぎ会の夜から、毎晩、プライベートおゆうぎ会が開催されており、我が家にはゴーオンジャーとキャベツ王子が入れ替わり立ち替わり出現しています。
 それにしても、おゆうぎ会ひとつとっても、子どもって一人一人違うんだなぁ…。ヒコとは反対で、普段はおとなしいのに、ステージでは臆せずセリフを言う子もいれば、劇やダンスは堂々とやってのけたのに、サンタさんが来てプレゼントをもらう時には泣きじゃくっていた子も。それぞれに平気なツボとビビっちゃうツボがあるんでしょうね。そしてびっくりしたのは、来年小学校に入る女の子(ヒコのお気に入り。スカートをめくったりしているらしい…涙)が、帰り際、その子のお母さんに真顔で「ねぇ!ほんとにサンタさんが来たんだよっ!」と言っていたことでした。そうか…そういう子もいるんだ…っていうか、何歳までかは分かれるだろうけど、信じたことのある子の方が多いのかな…。私自身は、どう記憶をさかのぼってみても、サンタさんの存在を信じた瞬間が見つからないのですが、ヒコはどうなんだろう。今のところ、サンタさんがどういう人かもよくわからないまま「なんかしらんけどキャラの立ったおじいさんがアンパンマンカップをくれた。そんとき『ありがとう』って言ったらみんなにほめられた」というレベルでは実存を認めているようですが、この先はどういう展開になるのでしょうか。方針としては、取り立てて積極的に肯定するでも否定するでもなく、というところ。「んなヤツ、いねーよ」なんてことを言うつもりはありません。ちなみにおゆうぎ会の日、ダンナは仕事明けだったので遅れて駆けつけたのですが、ヒコがプレゼントをもらいに行ったとき、こっそり「サンタさん、青いブレザー着て、車で来よったよ」と教えてくれました。ふふ。

 今週は、なんだか忙しかったり、ヒコ関係がハードだったこともあり、なーんも書くことが思い浮かばず、一回休みを宣言しようかと思いましたが、書き出せば、なんか出て来るもんですね。サンタの話なんてするつもり、ぜんぜんなかったんですけど。そうこうしているうちに、年賀状も作らなきゃ。これまた「富士額のネズミと写真」じゃないですけど「子どもの写真を送りつけるのはどうよ」って思ってましたけど、まんまと自分も。なんだろうなぁ、そう思われてもいいから「こんな子がこの世にいるよ」って知らせたいって感じが近いです。子ども自慢っていうんじゃなくて、むしろ共有したいというような。人類皆兄弟。…なんの話だ…。