1050円追加です

妻の実家の宮崎にプチ移住してきたのが4日の木曜日。そして今日7日(日曜日)で早くも滞在4日目を迎える。あれ?土曜日更新のはずだけど?

それはどうでもいいのだけれど、早速着いた次の日に出産予定の産婦人科を訪ねた。
これは自前ブログにも書いたことだが、けっこう繁華街のど真ん中にあって、まわりはラブホテルだらけ*1。しかも怒涛のような一方通行をくぐりぬけなければたどり着けないカフカ的病院だ。
↓イメージ。

建物自体はもうさっきから見えているんだけれど、どの道に入っても進入禁止や車幅激狭で「あ〜、もうこれ以上車が入れない・・・」という状況に追い込まれること数回。なんとか病院にたどりつく。

その病院は県内でもけっこう人気のある病院で、一足中に踏み入れたとたん、なるほどこれがいまどきの産婦人科か・・・と軽くカルチャーショック。

それまで、公立病院に通っていたわれわれには、そのBGMあり、生まれた赤ちゃんのアルバムあり、キッズコーナーあり、待合室にはわたせせいぞうの「ハートカクテル」ありのファンタジーな空間は、
(とても病院とは思えぬ・・・)*2
ものであった。

検診の結果、特に問題もなく順調とのこと。ただ、もういつ生まれてもおかしくないらしい。

「もし生まれたなかったら、次は来週です。生まれてなかったら、ね。」

という先生の予言のような言葉でその日の検診は終了。

その次の日は、なんだかんだで見送られていた七五三の写真撮影・・・だったが、どうもぼっちゃんの気分がのらず、結局次の日に延期。

そして、日を改めて行ってみると、さすがに週末とあってお客も多い。全国にチェーン展開している、子どもの記念撮影をメインとした写真屋(ということでいいのだろうか?)だ。
まだ子どもがいない頃、もっとさかのぼると結婚する前は、こういう、なんとも上手く形容しがたいが、撮影小道具に蜂蜜大好きの赤いTシャツ着た熊や、例の鼠の人形があって、そいつらとミツバチのコスプレした自分の子どもの写真とるなんて、意味わからんと思っていたが、やはり親になっても意味わからん、と思った。

われわれとしては、もっと古典的な七五三写真がほしかったので、羽織袴の「歌舞伎の家元の第4代何々蔵襲名式」コスプレを選択。こうなると何やってもコスプレだ。
ところで、写真は家族3人で一枚、ぼっちゃん単体で一枚の計2種類というプランでお店の人にお願いしたのだが、「それでは一応・・・」と赤のバックに日本刀を持ったバージョン、上半身アップバージョン、例のネズミたちと一緒のバージョンなど、頼みもしないの数バージョンの撮影があっという間に行われる。

そして最後にデータをパソコンのディスプレイに映しながら、写真を選択していくのだが、ここでさっきのネズミバージョンなんかを見ると、確かに頼んでなかったけど、これはこれでいい。たぶん、ここでじいちゃんばあちゃんがいたら、デレデレになって「せっかくだから、これもプリントしようよ・・・」と、あれよあれよと3種類も5種類もお買い上げということになるだろう。もちろん、それらの写真に名残惜しいものを感じつつも、初志貫徹な我が家であった。

それにしても・・・商売上手といえばそれまでだが、子ども相手の写真撮影、傍で見ていても大変な仕事だと思った。僕だったら、絶対に体調悪い日にはできないと思う。

こういうビジネスに対して、「親やじいちゃんばあちゃんの心の隙につけこんで、ガッポリお金を・・・」というふうに思っていた。
もちろん、おそらくそういう面もあるだろうけど、実際に自分がそういう場に巻き込まれてみると、でも、それでじいちゃんばあちゃんや家族が「わーいいねーこの写真」とか楽しい雰囲気になるのであれば、これはこれでこういうのもありなんじゃないか、と思った。すっかり業者の思うツボと言われればそれまでだけど、「絶対に思うツボにははまらん!」と歯ギシリするより、「ウホッ、こういう写真もいいじゃないか!」と衝動買いするほうが自由な気もしないではない。

ところで、例の下半身丸出し赤Tシャツ熊や、例のネズミと一緒の写真を注文すると、キャラクター使用料とかなんとかで1050円追加になります。

*1:「原因と結果ということか・・・?」と、僕と妻は誰ともなく呟いた。

*2:こういうふうにカッコ内に自分の気持ちを入れる書き方は池波正太郎の作品によくでてくるので、ちょっとパクった。