へその緒ぐるぐる  

supply72008-07-18

 あぁ、ありますよね。大声で言ってほしくない言い間違いって…。ヒコ氏関係では「市民病院」を「しにんびょういん」、「消防車」を「ぼーぼーしゃ」などがあります。どちらもかなり危険です。

 さて、へその緒って見なかったのですが、かなり太いらしいですね。私は、楽になると思っていた「産んだあと」に、母子双方、結構いろいろあったので、カンガルーケアとやらもできなかったし、胎盤も見ませんでした。ほやほやのヒコをパッと横に置かれて「おぉ、君だったのか!」と言うが早いか、すぐさまヒコは透明のケースに連行されてしまい、自分自身も腹がどんどん痛くなって「産んだあとも痛いなんて詐欺だ〜!」と思いつつ、ボーッとしていました。
 妊娠時はへその緒で直結されていた母子が出産でいったん切れて、その後は授乳で時々接続(ミルクでもたぶんおなじだと思う。「保護者からの栄養分の注入」ってことだから)しつつ、次第に個々の肉体として離れていくのだろうけど、意識というか、無意識の部分では、いまだにヒコと「ぶっといへその緒」が通じている気配を感じます。
 よく「ママのご機嫌が反映されるので、イライラするのは禁物」なんて書いてあったりしますが、なんか、それとも違う。そんな、目に見えたイライラとかを察知する、という次元とは、また別のもののような気がします。
 そう感じたのは、いま取りかかっている、自分の中では大きな仕事についてあれこれ考えていた時期のこと。願っていたことが実現しようとしていたので、いわゆる「ママのご機嫌」は良かったのです。でも、ヒコは微妙に荒れていました。「かわいいヒコ〜」と呼びかけても「ちがうよ。ウンコぶりぶりのヒコだよ」などと言って、自分を否定します。単なるおふざけやダダこねや眠たいのじゃなく、なにか、もっと、自分を低く見ている感じ。そして、いろいろ考えた末に思い当たったのが、「明らかに私の意識の優先順位のピントが仕事に合っている」ということでした。目に見える生活は普段と変わらないし、ヒコへの接し方だって、むしろ優しいくらい。でも、ヒコは「いつもより自分のランクが下がっている」ことがわかっていたのです。それが証拠に、その仕事に関する「思いめぐらす期」が終わり、実際の作業に入ってからは、「ウンコぶりぶりのヒコだよ…(暗い目)」ということはなくなりました。
 だからといって、すべてを子ども優先にするつもりもないし、少なくとも私にはできません。逆に、そうしてしまえば、また思わぬひずみが自分の中にたまってしまうから、結果的にはヒコにだって良くない。双方どうしようもないし、笑顔ばかりじゃないだろうけど、「そういうこともある」と、時に背を向けあいながらも、暮らして行くしかない。
 でも、とにかく、お互いのことを考えようが考えるまいが、望もうが望まないがに関わらず、母子の間には見えないへその緒があるんだな、と感じさせられた次第です。
 あ、そういえば、今日は私の母の誕生日です。昨夜はそのまた母である祖母から電話があり「何十年か前の今ごろは、(陣痛で)苦しみよった〜。嵐やったとさ。しかもその日は他にもいっぱい産まれそうな人のおってね。ほら、ベビーブームのころやったけんね。産婆さんもあっちこっちに呼ばれて…」なんて話を聞かせてもらいました。さらにおとといは、そんな祖母の誕生日でした。
 あぁ、めぐりめぐって、おめでとう!